単身赴任中に精神疾患にかかったらどうしよう?
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ゴールデンウイークが終わりを告げ、長期間家族と一緒に過ごした単身赴任者にとって、家族と別れて仕事先に戻る寂しさと苦痛!
それでなくても休みが終わる苦痛も味わっているのに、喪失感が半端無い方が多いかと思います。私もそうです。
家族と一人離れて暮らす苦痛。
職場環境によるストレス。
住み慣れた地域を離れた事での不便。
単身赴任中は、家に帰って一人でいると、ついつい思い悩んでしまいがち。中には、「独り身さいこー!」って人もいるようですが、私も含め大多数は、細かな事がいちいち気になりだしたら止まりません。
病気になったりしないうちは、そんなに問題になりませんが、季節柄5月病なども流行る時期であり、ふと気づいたときには、精神疾患(心の病気)になって会社を休んでしまう・・・。
そうなると、家族の生活も破綻してしまうことにもなりかねません。
そこで今回は、万が一、そんな精神疾患にかかってしまって会社を休むことになった場合の手当がどうなるのか調査したいと思います。
- 1.精神疾患にかかる人はどのくらいいるの
- 2.単身赴任者にとって精神疾患はほんとうに身近で怖い
- 3.うつ病を知ろう
- 4.会社には健康診断とともに、ストレスチェックの義務がある?
- 5.では、実際に精神疾患を患った場合の会社からの補償は?
- 6.精神疾患で会社を休む(休職)ことになったときの社会的保障はどうなるの
- 7.会社を休職した場合の注意
- 8.まとめ
1.精神疾患にかかる人はどのくらいいるの
精神疾患により医療機関にかかっている患者数は、厚生労働省の統計によると平成23年(2011年)時点で320万人を超えており、内訳は、多いものから、うつ病、統合失調症、不安障害、認知症などとなっているようです。
※「平成23年の調査では宮城県の一部と福島県を除いています」との事です。東日本大震災の影響を鑑みてですね。
特に、私たち単身赴任者に最も近い病気としては、うつ病、統合失調、不安障害(※1)ですね。ちなみにこの3つだけで患者が220万人を超えています。しかもあくまでも医療機関にかかっている患者数なので、予備軍も含めて考えると、もっと増えるでしょうね。
※1
統合失調症など:統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害
うつ病など:気分[感情]障害(双極性障害を含む)
不安障害など:神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害
あとは今回の話とは関係無いですが、認知症患者がH14年以降、3年ごとの調査で、毎回8万人くらい増えてるのもこえ~よ・・・。
んで、労働者人口に占めるうつ病、統合失調、不安障害の割合がどうなのかと見てみると、「厚生労働省の労働力人口比率の推移」によると、H23年に近い年のH24年の労働者人口が6628万人との事ですので、33人に1人の割合で、通院している患者がいる事になりますね。
さらに、労働者人口と精神疾患の患者数の推移をグラフ化してみると、こんな感じ。
労働者人口は、H12年(2000年)をピークに、減少を続けております。んで、労働人口の減少に伴ってか、精神疾患の患者数も頭打ちになっとりますが、減り方は労働者人口の減り幅よりかなり少ない(労働者人口の減少の勢いが凄まじい・・・)。
このグラフから単純に考えると、
労働者人口が減り、労働者一人ひとりの負担が増える事で、精神疾患を患う人は減らない(むしろ増えてるかも・・・)
という負のスパイラルにどっぷりの印象を受けてしまいます・・・。まじ、労働者人口なんとかしないと・・・。企業は単身赴任なんかさせて無いで、子供を産み・育てれる環境整えないと、将来、労働者不足って形で自分たちの首絞めるよ。政府も法律で単身赴任を禁止しましょうよ。単身赴任を終わらせてくれるなら、子育ても頑張るよ、私!
1-1.単身赴任者の精神疾患の患者数
単身赴任者で精神疾患の患者数がどのくらいいるのか調べてみましたが、客観的な数値を示しているものはありませんでしたので、はっきり言うとわかりません。しかし、単身赴任者は新しい土地、見知らぬ人々との接触、などによる緊張と不安を高める状況にありますし、転居に伴い様々な作業も多く、肉体的にも精神的にも疲弊しやすい状況にあるため、心を病んでしまう事も多いようです。特に連休明けはしんどい!
2.単身赴任者にとって精神疾患はほんとうに身近で怖い
日本では自殺者が3万人を超えているようですが、その半数以上の人が自殺前にはうつ状態にあるといわれているようです。しかもうつ病に限ってのみ考えた場合、7人のうち1人が生涯のうちに1回はかかるという報告もあるようですので、決して他人事では済まないかもしれません。
さらに、先に述べたように単身赴任者は精神的・肉体的に疲弊しやすい状況にあり、また、一人でいる事も多いため、思考がどんどん沈みがちになってうつ病などになりやすいかもしれません。
3.うつ病を知ろう
素人の私が、病気の事で適当な事を言うのはダメかと思いますので、できるだけ沈んでしまわないように書かれているサイトを紹介したいと思います。すっごく適当なサイトですが、精神科のサイトのようです。
うつ病ってどういう状況:
【うつ病がゲームになった!】マンガで分かる心療内科・精神科in秋葉原・岩本町 第78回「大うつ病性障害」 | 秋葉原の心療内科/ゆうメンタルクリニック秋葉原院
あなたはうつ病になりやすい人か:
マンガで分かる心療内科・精神科 第八回「あなたが『うつ』か、分かっちゃうクイズ」 | 上野駅0分の心療内科 ゆうメンタルクリニック
4.会社には健康診断とともに、ストレスチェックの義務がある?
労働安全衛生法に基づく「ストレスチェック制度」が、2015年12月1日に施行されました。当面は、50人以上の従業員が働く事業所にのみ年1回診断を受ける事が義務付けられています。
- 義務化のポイント
・従業員50名以上の事業場において、常時使用する労働者(※2)に対しストレスチェックを実施すること
・高ストレス者からの申出に対し医師による面接指導を実施すること
・面接結果に基づき、必要に応じ就業上の措置を講じること
※2
例えば週1回しか出勤しないようなアルバイトやパート労働者であっても、継続して雇用し、常態として使用している状態であれば、常時使用している労働者になります。
従業員50人未満の事業場については当分の間努力義務とされます・・・。
また、社員の不利益にならないように、
①ストレスチェックを実施した医師または保健師などは、検査を受けた労働者の同意を得ずに、検査結果を事業者に提供することは禁止されています
②従業員が、検査の結果を受けて会社の上司などに面接を申し出た場合には、当然、ストレスの存在やその程度が企業に推測されてしまうことになりますが、それに伴い、事業者が面接を申し出た労働者に対して不利益な取り扱いをすることを明確に禁止しています。
5.では、実際に精神疾患を患った場合の会社からの補償は?
うつ病により「休職」となった場合での説明ですが、まず始めに「休職」という制度(規定)は、法律で定められた制度では無く、あくまでも任意で会社が設けているもので、会社ごとに異なります。また「休職」というこの制度を設けていない会社もあります。
まずは、自分の勤め先には「休職制度」はあるのか、そして、その詳細な規定についても、よく就業規則を読んで、チェックする必要があります。
6.精神疾患で会社を休む(休職)ことになったときの社会的保障はどうなるの
会社に休職制度が無く、手当をもらえないとなった場合、生活が成り立たなくなってしまいます。そこで健康保険の「傷病手当金」というのがあります。
6-1.傷病手当金支給のための条件
傷病手当金を受けるためには、以下4つの条件を全て満たしている必要があります。
①病気療養のため、働けないこと
②4日以上休んでいること(そのうちの3日間は連続で休んだ)
③会社から給与・手当をもらえないこと
④労災保険の給付対象外であること
6-2.傷病手当金の受給金額
手当金は、給与の約3分の2の金額になるようです。先ほど、傷病手当金を受けるための条件に「給与の支払いがないこと」と書きましたが、給与の支給があったとしても、この傷病手当金の額を下回るときはその差額はもらえるようです。
6-3.傷病手当金を受けられる期間
期間は最長で1年6ヶ月です。
ここで注意したいのは、1年6ヶ月分の手当てが受けらるれのではなく、初めの休職手当金の受給を受けたときから1年6ヶ月間、手当てが受けられるということです。そのため、途中で復帰し、また休職した場合でもその復帰期間は1年6ヶ月に含むようです。
ビズ部様にわかりやすく図解されておりましたので、引用させて頂いております。
また、傷病手当金の相談・詳細の確認については健康保険協会へどうぞ
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat710/sb7130/sbb7131
7.会社を休職した場合の注意
【お金の負担】
給与は払われていなくても、社会保険料を会社は払い続けます。なぜなら社会保険料を支払わないということは、その社員が社会保険の資格を喪失したとき(会社を辞めたとき)になるからです。しかし休職では通常、社会保険の資格喪失が出来ないため払い続けることになります。そのため、会社が一時的に立て替えて復職した時に請求されるか、休職中の社員に負担分を要求がなされるようです。
【仕事への取組み】
心の病気によって会社を休職した社員の約40%の人が、休職期間中や復職後に退職しているようです。また、日本経済新聞2014年3月18日の記事によると、病気を直接の原因とする退職率としては、メンタルヘルス不調が最も高いと考えられるようです。
8.まとめ
精神疾患を患うと、自分自身だけでなく、家族も不幸になります。私も単身赴任者の一人として精神疾患にかからないように心がけたいもんです。
それでも、万が一、精神疾患にかかったときは、国からの給付もあります。とりあえず、そんなのもあったなぁと覚えておいて頂ければ幸いです。辛い単身赴任ですが、気持ちにゆとりを持てるように、工夫したいものです。
さ、仕事がんばんべ